2020年6月の記事一覧
最近のマイブーム
日々設計をしている私は、ここ1,2年のマイブームとして、いかにスッキリと見せるか、という事にこだわっています。
設計者である私も人ですから、好みもあればマイブームもあります。
いかに室内をスッキリと見せるか、という事については、現場では「線を消す。もしくは細く」という風に伝えています。
例えば壁と天井との関係。
和室は典型的なパターンですが、壁と天井とのコーナーに木を取り付けることが多いです。
そうすると施工的には楽できれいに見えるのですが、どうもスッキリと見えません。
そこで最近は天井の木と木が繋がる所に出来る凹みも気にすることなく、スッキリと見せることを第一に考えています。
斜め天井と壁との関係も、上から降りてきた壁と天井との関係もそうです。
上から降りてくる白い壁と天井の板とがぶつかる所は、一般的に見切りといわれる木材を一つ噛ますのですが、それも無しにしています。
そうすると、天井に張った木と木が繋がる所がそのまま見えてしまうので、
最初の頃は大工さんから「ほんまにええん?」とよく聞かれていました。
大工さん的には木をカットした小口を見せるのを嫌がります。
小口を見せない、というのが大工さんが昔から植え付けられている美的感覚なので、私の意図を伝えるために設計図にはわざわざ「切りっぱなし」という文字で注意書きしています。
「切りっぱなし」のスッキリ感に目覚めたのは3,4年前でしょうか。
吹き抜けに面する床フローリングと下から上がってくる壁との出隅に、見切り材を取り付けずに切りっぱなしにしたのが始まりです。
お客さん的にはあまり気にならないところですが、設計者は妙なところにこだわる傾向があるようです。
デジタルの弱点
「かんくう建築デザイン」は私含めて4名で、私とかみさん、そして二級建築士であるスタッフが2名という構成です。
ちなみに2人のスタッフにはそれぞれ小学生の子供がいる関係で、自然と在宅勤務状態になることが多いです。
今でいう、リモートワークというやつですね。
もちろん数年前まではほぼ毎日事務所に来て、打ち合わせや図面の書き方、そして建築の勉強会などもしていましたが、最近では事務所に来る回数も減ってきている中でのコロナ騒動。
ますます事務所に来ることが無くなり、なんか完全にリモートワークに移行している感じがしています。
スタッフとのやり取りは、メールとLINE、そして電話。
電話はまだいいのですが、メールとLINEは難しいですね。
とても便利なツールなので重宝しているのですが、どうしても用件だけを伝える事のみになってしまいがちなので、スタッフから見ると味気ないというか、場合によっては、怒っているのかな?と思われたりしてしまう事がたまにります。
最近、こいういうのがメールやLINEの弱点なのかなぁ、と感じる事が多くなった反面、効率やスピードでは測れないアナログの良さが見えてきた気がします。
伝えることや感じること等は、やっぱりまだデジタルではなく、アナログのほうがいいなぁ、と最近思ったりしています。
「古市の家」の棟上げ
お客さんは現在滋賀県在住の方。
生まれ育った実家を建て替えて住まわれるケースです。
コロナの影響で顔を合わせての打ち合わせがなかなかできず、メール中心の打ち合わせを重ねてきて、ようやく棟上げとなりました。
「10時頃にはもう2階の床ぐらいは出来ていますよ」と電話ではお伝えしていましたが、実際に見られて「早!」。
いつもお願いする施工業者は、前段階の準備がすごい。
10人くらい来る大工さんが迷わないように、柱や梁の位置、レッカーで吊り上げる順番など、サポートで来る大工さんが迷わないように、材料を配置、積んでいます。
そのため、10時頃には、2階まで出来上がっている事が多いです。
午前中は予定通り進み、お昼にはお客さんに用意していただいたお弁当を食べ、昼休憩を多めに取った後、屋根工事にとりかかりました。
ちなみにこの日はとても暑いうえにムシムシとする日。
私も汗が顔に垂れてくるのを拭いながら、棟上げをサポートしました。
これからはコロナだけでなく、熱中症にも気を使いながら8月末の完成に向けて、進んでいきます。