2020年10月の記事一覧
「土砂災害特別警戒区域」と「急傾斜地崩壊危険区域」
定年退職を期に東京から生まれ故郷の東広島に帰って、ご実家の建て替えのご依頼。
昨年12月にお会いして以来、コロナの影響で顔を突き合わせての打ち合わせも出来ずに早10か月。
今日ホント久しぶりにお会いし、申請の状況や今後の予定などについて、話をさせて頂きました。
この度の建て替え、敷地が「土砂災害特別警戒区域」と「急傾斜地崩壊危険区域」に入っており、安全を確保するためコンクリート塀を建てるなどの対策を講じる必要があります。
ですので確認申請が下りる前に、広島県と東広島市に安全性が確保されているかどうかの許可申請をそれぞれにし、最後に確認申請検査機関に審査をしてもらう必要がありました。
広島県に最初の申請を出してからおよそ1か月半。
広島県と東広島市の許可は下り、確認申請が下りる目途も経ちました。
ここ1か月半の間、ホント胃が痛くなる思いでしたが、大きな指摘もなく無事許可申請が下りる目途が立ちましたので、ホント一安心です。
そんな現況報告などをお伝えした後、帰り際に頂いたのが、東京のお菓子や手作りマスク。
手作りマスクは専用の巾着袋入りで、スタッフ含めて4名分あり、やさしさと真心が伝わってくるマスクでした。
来月中旬から工事開始の予定。
確認検査機関から「申請が下りましたので取りに来て下さ~い!」という電話が待ち遠しいです。
将来を見据えたリフォーム
盆前に「将来を見据えたリフォームをしたい」というご依頼を受けました。
床の段差解消や手摺の取付が主な内容なのかな?と思い家を見させて頂き、様々なアドバイスをさせて頂きました。
まず気になったのは2階の浴室に入る段差が30cmあることと、開き戸になっていること。
開き戸になっていると、万が一中で人が倒れてしまうと扉が開かなくなってしまいます。
リフォームで浴室と洗面所との床をフラットにしようと思い家の構造を調べた所、ツーバイフォーの家で、フラットにするには外壁まで改修しなくてはならず、また1階の天井も下げる必要があり、費用的に断念。
そこで出来る限り床の低い商品を選定しました。
その扉はもちろん引き戸。
残念ながら段差の解消にはなりませんでしたが、浴室の床を低くし引き戸にするだけで、ぜんぜん安心感が違うはずです。
その他、寝室の扉を引き戸にしたり、トイレも使いやすい商品に取り替えたりと、ある程度予算内で将来対応が出来たと思います。
そんな工事は来月9日からスタート。
人間100年時代を本気で考えた場合、必要になってくるリフォームです。
新築時に、将来様々なリフォームに対応出来るように、自由度を高く設計するのが必要だと思う今日この頃です。
吾妻山
昨日はFB友達が「芸北備北公園のコスモスがキレイ」という投稿を何人かの方がされていたので、こりゃ行ってみよう!という事でかみさんと出かけました。
11時ごろに到着し、車でゲートをくぐろうとすると、係員さんが「コスモスですが昨日刈ったのでもうないですよ」というショックな言葉。
「マジかぁ~」と思い、今年夏のヒマワリを見に行った時の事が思い出されました。
この時もちょうどヒマワリフェアが終わり、刈り取ったばかりの丘と、ただ暑かっただけ。
この反省もありますので、急遽目的地を変えて県民の森へ!
昼を食べていこう、ということになり昼食を食べている間に私の妹にLINEすると「県民の森は倒産してしまって今入れんよ」との事。
ちなみに妹は庄原市の西城に住んでいます。
ここもダメかぁ、という思いを抱きながらネットで調べてみると、吾妻山が色づき始めているとの事。
山はちょうど色付き始めて3分程度という所でしょうか。
3分といえどもけっこう奇麗で、見ごたえはありました。
そしてロッジでマップを見てみると頂上までおよそ30分程度との事。
私は海派で山登りはあまり興味が無かったのですが、30分という言葉につられて登ってみました。
登ってみると山々の雄大な景色と真っ青な空!
山登りにハマる人が多いのが分かるような気がしました。
番外編1
シリーズに渡り無垢フローリングについて書いてきましたが、もちろんその他の仕上げも使います。
よく使用するのがコルク、ビニルタイル、クッションフロアの3種類。
共に水に強いので、キッチンやトイレ、洗面所で使う事が多いです。
- コルク
コルクはワインの栓で使用されているように、水に強く、程よい弾力があります。
ですので、コンビニなどで使用される硬いビニルタイルに比べて冷たくなく、特に冬にはいいなぁ、と思ったりします。
しかし先ほど挙げた3種類の中では水や汚れに弱いので、使用する家の家族構成などを考慮しながら、採用するかどうか決めています。
例えばキッチンの床。
男の子3人で食べ盛りという状態で、なおかつ料理で揚げ物が多い時は、コルクではなく、冷たいけど一番汚れにくく掃除しやすいビニルタイルを使うようにしています。
次回はキッチンの床で使用することのあるビニルタイルのお話です。
ZOOMで打ち合わせ
日曜日、キッチン等のメーカー、LIXILのショールームの方とZOOMで打ち合わせをしました。
コロナの影響でショールームが閉鎖していた時に比べるとだいぶましになりましたが、現在でも来場者数を制限されているという事で、ショールームでの打ち合わせ予約は3週間後、という状態が続いています。
ネットで予約状況を確認しようとLIXILのHPにいくと、オンライン相談というのがある事に気づきました。
私がこの度ショールームに行こうと思ったのは、計画段階で概算見積もりを取得するための商品選び。
最終的にはお客さんとショールームに行き、実際の商品を見て決定しますが、とりあえず全体の工事金額を出すための商品選びです。
その為いつも伺っても30分程度で終わるのですが、これだけのために予約して3週間待つ、というのがストレスでした。
しかしこの度はZOOMで打ち合わせ。
やってみるとこれがまたメチャクチャ便利。
事務所にもカタログはあるので何の問題もなく、ショールームの時のように、問題なくスムーズにいきました。
これも時代の流れ、というやつですかねぇ。
そうそう、「写真を撮ってブログとかにあげてもいいですか?」とお聞きすると快くOKを頂き、「LIXILも宣伝しといてください」と言われました。
ということで、「LIXIL」をよろしくお願いします。
レッドゾーン
1つは急傾斜地関係の特別警戒区域に入っていて、もう一つは土石流の特別警戒区域に入っています。
両方とも通称レッドゾーンエリアということで、基礎を立ち上げたり擁壁を設置したりと、対策を講じた設計で進めています。
なぜそこに住むのか?又は住み続けるのか?
急傾斜地関係の方は建て替えで、その場所に愛着があり、利便性もいいので離れたくない。
土石流関係の方は、土地を新たに購入しての新築ですが、道路向かいが実家。
どちらも、ここに住みたい、住み続けたい、という理由があります。
私が住んでいる八木も6年前の土砂災害で被害を受け、災害後自宅はレッドゾーンに入ってしまい、周りの人からは「まだそこに住むん?どっかに移ったら?」と言われました。
確かに単純に考えるとそこに住み続けるのにはリスクがあり、安全面を考えて引っ越すのは簡単ですが、私はこの土地で住み続けています。
理由は近所の方々と仲がいいから、利便性がいいから、日当たりがいいから、静かだから、など数え切れませんが、一番の理由はこの周りの人が好きなんだと思っています。
災害時にも助け合ってきましたし、現在でもご近所付き合いで野菜などを玄関先に置いてくれていたりします。
そういえば昔子供が幼稚園の頃、かみさんが風邪をひいた時には近所のおばちゃんが送り迎えをしてくれたりしていました。
こんなことを思い出していると、現在設計している2家族が「リスクはあるが、ここに住む」という意思が理解できる気がしています。
人っていうのは複雑だなぁ、と思うとともに、万が一何かあっても命と財産を守ることの出来る家にしたいと思っています。